遠野南部ばやし

遠野遺産第25号

 町方に伝わる優雅な民俗芸能。太鼓、三味線、笛、大鼓、小鼓からなる囃方に唄、踊りがついており、囃子は通り、六方の二曲に分かれている。始まりは寛文元年(1661)とされる。

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 今年の遠野まつりまでお待ちください。

 

遠野南部ばやしの由来

南部ばやし 遠野の郷土芸能の中でも、優雅で艶やかなのが「南部ばやし」。
京都の祇園ばやしを参考に遠野の特色を入れて生み出された独特の町方踊りで、城下町だった遠野の別の顔が伺える。
別名‘遠野ばやし”といい、美しく着飾った女の子の姿がかわいらしい。
おはやしは笛・太鼓・つづみ・三味線で奏でられ、激しい「しし踊り」とは対照的である。

遠野郷の南部ばやしは、別名「遠野ばやし」ともいわれ、町方の踊りの代表です。

これは、祭礼にお供する山車に従うはやしで、寛永四年八戸から遠野に移封した、遠野南部第二十二代直栄が、寛文初年(一六六〇年頃)、今の遠野八幡宮を松崎村の宮代から踊鹿(おどろが)に遷宮し、盛大に祭典を行い、その秋の八幡宮例祭に奉納するため、遊芸師に命じて京都の“祇園ばやし”を模して、遠野郷の特色をとり入れて生み出した遠野独得の町踊りです。

● 踊りの仕組み

一 金棒引き

二 舞い子(女の子)-元禄時代を模した派手な服装の揃いの着衣に、冠をかぶり、飾りのある小枝を持って踊る。

となっており、三〇人もの人数で踊る様は、なかなか優雅なものです。

はやし方は、三味線、笛、太鼓、大鼓、小鼓ですが、鼓を打つのは男子で、直垂(ひたたれ)の揃いの衣装をつけ、烏帽子に白足袋をはいた出で立ちで太鼓や小鼓を打ちます。また、笛や太鼓も男性で、三味線は女性が屋台の上に座して奏でます。

人数は大鼓が六人位、小鼓が十八人から二十人、笛は五人位、太鼓は五人位、三味線が四、五人という人数で、笛の音や鼓の響き、三味線の音、威勢のよい太鼓の響きが交錯し、それに舞い子のかけ声が和して、あでやかでかつ優雅な、そしていかにも遠野郷らしい、ゆったりとした歌舞音曲が町中に響き渡るのです。

「道の駅 風の丘 伝統芸能」より 

遠野南部ばやしPHOTO