晴山のクワ

晴山のクワ

2012.05.19

昭和58年5月1日遠野市指定天然記念物

遠野市青笹町糠前6地割

萬通寺隣の民家の裏手にある。一瞬枯れているのかと思わせるほど新緑がようやく芽吹き始めたところだった。今の時期にこの程度とは生命力が落ちているのだろうか。樹形は盆栽のごとく曲線が美しいが、近くで見ると1本の幹が縦に裂かれたような筋がある。根元付近は大きくえぐられたように開いていた。

桑とはカイコの餌となる木で、養蚕には欠かせない重要なものだった。こちらのお宅も昔蚕を育てていたのだろう。桑の実は果実酒にもなり、木いちごのような形で赤黒くなると食べ頃で甘酸っぱくおいしいという。実がなる頃にもう一度訪れてみたい。果たして実は毎年なるのだろうか。